ヘッダーバナー

英語では、文章の順番を変える「倒置構文」を使って、強調したい要素を際立たせることができます。特定の情報を強調したり、文章にリズム感を与えたりできる「倒置構文」の使い方や、効果的な活用法について、この記事では解説していきます。

倒置構文とは

英語は通常「主語(S)+動詞(V)」という構成が基本となります。
「動詞(V)+主語(S)」と語順が変わった構文を「倒置構文」と呼びます。
倒置構文は、「強調のための倒置」そして「文法構造上の倒置」の2つに大きく分類されます。

強調のための倒置

英文: Never have I seen such a beautiful sunset.
訳: 私はこれほど美しい夕日を見たことがありません。
この文では、通常の順序は”I have never seen such a beautiful sunset.”ですが、”Never”が文頭にきており、強調されています。
否定語を文頭に置いた場合は、下記のように、否定語以下は疑問文と同じ語順をとります。
・元の文章が現在形:否定語+do/does+主語+述語(原形)
・元の文章が過去形:否定語+did+主語+述語(原形)
・元の文章が現在完了、過去完了:否定語+have/had+主語+述語(過去分詞)

英文: Down the street walked the old man, alone.”
訳: その老人は一人で道を下って歩いていた。
この文では、通常の順序は”The old man walked down the street, alone.”ですが、”Down the street”が文頭に来ており、その場所が強調されています。

英文: More beautiful than anything I’ve ever seen was the view from the mountaintop.
訳: これまで見た中で最も美しいものは、山の頂上からの景色でした。
この文では、”More beautiful than anything I’ve ever seen”が文頭に来ており、比較級の強調がされています。通常の順序は”The view from the mountaintop was more beautiful than anything I’ve ever seen.”ですが、倒置することで比較級が強調された表現になります。
基本は「主語+be動詞+比較級」の語順ですが、「比較級+be動詞+主語」の順番に入れ替えることで比較級の強調を表します。

文法構造上の倒置

英文: Not only did she finish the project on time, but also she exceeded everyone’s expectations.”
訳: 彼女は期限内にプロジェクトを終えただけでなく、誰もの期待を超えました。

この文では、”Not only”が文頭に来ており、倒置構文が使われています。
通常の順序は”She not only finished the project on time, but also exceeded everyone’s expectations.”ですが、倒置することで文全体が強調されます。

英文: On the table sat a beautiful vase filled with flowers.”
訳: テーブルの上には花でいっぱいの美しい花瓶が置かれていました。

この文では、”On the table”が通常の位置ではなく、文頭に来ており、倒置構文が使われています。
通常の順序は”A beautiful vase filled with flowers sat on the table.”ですが、倒置することでテーブルに置かれた花瓶が強調されます。

まとめ

いかがでしたか。倒置構文は、英語で情報を強調するための面白い手法です。使い方を理解することで、高度な英文の読み書きに繋がり、より魅力的な表現が可能になります。英語力向上のためにも、ぜひ理解を深めてください。