shouldは「〜すべき」、had betterは「〜した方がいい」というように助動詞の用法を覚えた人は多いのではないでしょうか。この日本語訳だけ見ると、shouldの方が強く、had betterは柔らかい印象を受けますが、実際は正反対です。
今日はshouldとhad betterの使い方についてご紹介します。
1.shouldは丁寧で、had betterは脅し?
実際の英文を見比べながらそれぞれの違いを見ていきましょう。
(1) You should come to the party tonight. 《should》
(2) You had better come to the party tonight. 《had better》
(1)を直訳すると「今夜のパーティーに来るべきだ」と少しきつい言い方に聞こえますが、ニュアンス的には「(楽しいから)今夜のパーティーに来た方がいいと思うよ」という意味になります。そこに日本語の「〜すべき」といった強制感はなく、提案やアドバイスをしているような柔らかいニュアンスを表しています。従って、shouldには相手を不愉快にするような意味合いは含んでおらず、婉曲的で丁寧な表現であると言うことができます。
一方、(2)のhad betterは「今夜のパーティーに来た方がいいよ」というソフトな日本語訳とは裏原に、実はそこには警告や脅し、命令じみたニュアンスが隠されています。上の例文でいうと、「来ないとみんなから嫌われるよ」や「来ないと上司に怒られるよ」のような、「来ないと痛い目に合うかもしれないよ…」という怖い含みがあるのです。
つまり、shouldは「〜した方がいいよ」のようなアドバイスっぽく使える表現なのに対し、had betterには「〜しないとやばいよ」という脅迫めいた命令文のようなニュアンスがあるので、日本語訳から判断すると逆の意味になってしまい、誤解を招いてしまうかもしれないので、注意が必要です。
2.should
正しいと思うことや、望ましいと思うことには、“should” を使います。自分の意見やアドバイスを伝えたい時に使えます。
You should do your homework.
宿題をした方がいいと思うよ。
I think you should stop worrying about what others think of you.
他人にどう思われてるか気にするのなんて、やめたほうがいいと思うよ。
この場合、「私ならそうするのにな」というニュアンスで、話し手の意見を述べています。なお、例文のように文頭に ”I think” をつけると、よりやわらかな表現になります。
3.had better
“had better” は脅迫めいたニュアンスを含むため、相手に対して使うと押し付けがましい言い方にもなります。
場合によっては失礼にあたることがあるので、使い方には注意が必要です。
You had better study harder if you want to pass the exam.
試験に受かりたいなら、もっと頑張って勉強しないとだめだよ。
I think you had better go to see a doctor if you feel chronic pain in your chest.
胸に慢性的な痛みを感じるなら、医者に診てもらったほうがいいと思うよ。
前者の例文では、もっと勉強しなければ、不合格になる可能性が高いと話し手は思っています。また後者では、深刻な病気にかかっている可能性があるかもしれないと話し手は心配しています。
こちらも “should” と同様、文頭に “I think” をつけることで表現を和らげることができます。また ”You’d better ~“ と短縮形にすることでも表現がやわらかくなりますが、真面目な話の時など、あえて厳しく伝えたいときには、“You had better ~” と短縮せずに使います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。“should” がより良い結果を前提とした一般的なアドバイスであるのに対し、”had better” は悪い結果を避けるための、やや切迫したアドバイス、というイメージで覚えると良いかも知れないですね。
是非場面によって使い分けができるように練習してみてくださいね。