英単語は「接頭語」「語根」「接尾語」の3つのパーツから構成されています。
それら3つのパーツの総称が「語源」です。その「語根」の前後に「接頭語」と「接尾語」が付いて様々な単語が生まれています。「接頭語」は、「語根」の前に付き、補足的な意味を加える役割を担う部分です。
例えば、日本語でも漢字の魚という字を知っていれば「魚」へんの難しい漢字が出てきても何か魚の一種を示しているのだなと予想できます。
それと同様にこの語幹・接頭語・接尾語を1度覚えるとその英単語の意味を深く理解でき、長期記憶に繋がったり、知らなくても意味を予想出来たりします。今日は接頭語について基本の5つをご紹介します。
1.ex:外へ
接頭語の「ex-」は、「外に(out)」という意味を表します。
・excel(秀でている):ex(外)+cel(そびえ立つ)=外でそびえ立つ→はっきり目立つ→秀でている
・export(輸出):ex(外へ)+port(運ぶ)=外へ運ぶ→輸出
・express(表現する):ex(外へ)+press(押し出す)=内から外へ押し出す→表現する
・exclude(~を除く):ex(外へ)+closeと同じ意味のclude(閉じる)=外へ出して閉じる→~を除く
2.in,im,i:否定・中に
接頭語の「in,im,i」は「否定」と「中に」という2つの意味があります。
①「否定」の「in,im,i」
・impossible(不可能):im(否定)+possible(可能)=可能の否定→不可能
・immediate(すぐに):im(否定)+mediumを語源とするmediate(真ん中)=真ん中を否定する→真ん中をとる→右端と左端がすぐにくっつく→すぐに
・invisible(目に見えない):in(否定)+visualを語源とするvisi(見る)+ableを語源とするble(できる)=見ることができるの否定→目に見えない
・illegal(違法な):i(否定)+legal(法律的な、合法の)=合法の否定→違法な
②「中に」の「in,im,i」
・include(含む):in(中に)+closeと同じ意味のclude(閉じる)=中に閉じる→含む
・infect(感染させる):in(中に)+fect(作る)=(ウイルスが)中で作る→感染させる
・income(収入):in(中に)+come(入ってくる)=中に入ってくるもの→収入
・immigrant(移民):im(中に)+migrate(移住する)=中に移住する→(国内に移住する)移民
3.com,con,co:共に・完全に
接頭語の「com,con,co」は「共に」、「完全に」という2つの意味があります。
①「共に」の「com,con,co」
・contribute(寄付する):con(共に)+tribtute(与える)=ともに与える→寄付する
・contract(契約する):con(共に)+tract(引く)=ともに引く→契約する
・constitute(構成する):con(共に)+stitute(立つ)=ともに立つ→(他の人と共に)構成する、制定する
・contend(競い合う):con(共に)+tend(向かう)=ともに向かう→(共に同じ方向に向かって)競い合う、争う
②「完全に」の「com,con,co」
・complete(完了する):com(完全に)+fillを語源とするple(満たす)=完全に満たす→完了する
・conclude(結論を下す):con(完全に)+closeと同じ意味のclude(閉じる)=完全に閉じる→結論を下す
・convince(納得させる):con(完全に)+vince(征服する)=完全に征服する→納得させる
4.re:後ろに戻る・再び
接頭語の「re」は「後ろに戻る」という意味です。また、後ろに戻って、元通りになるという意味から「再び」という意味もあります。
①「後ろに戻る」の「re」
・reaction(反応):re(戻る)+action(動く)=動きが戻ってくる→反応
・reserve(予約する):re(後ろへ)+serve(保つ)=後ろで保っておく→予約する、取っておく
・return(帰る):re(後ろへ戻る)+turn(回転する)=回転して後ろへ戻る→帰る
②「再び」の「re」
・result(結果):re(再び=元に戻る)+sult(飛び跳ねる)=元に飛び跳ねて戻ってくる→結果
・retake(やり直し):re(再び)+take(撮る、する)=再び撮る、する→撮影のやり直し、再受験する
・restore(復元する):re(再び=元に戻す)+store(場所、持ち主)=元の場所へ戻す→復元する、修復する
5.dis:否定
接頭語の「dis」は「否定」を表します。
・disclose(公開する):dis(否定)+close(閉じる)=閉じることを否定する→(内の秘密を外へ大勢の人に)公開する、暴露する
・discover(発見する):dis(否定)+cover(~を覆う)=覆うことを否定する→覆って隠れていたものを取る→発見する
・disorder(~の秩序を乱す):dis(否定)+order(整理する)=整理することを否定する→秩序を乱す
・distrust(疑惑):dis(否定)+trust(信用する)=信用することを否定する→信用しない、疑惑
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今日ご紹介した接頭語は一部ですので、他にどのような接頭語があるか調べてみましょう。
接頭語は単語を覚える補助として活用すると理解が増すことがお分かりいただけたのではないでしょうか。