皆さんは「リンキング」という言葉を聞いたことがありますか?
英語の音声変化の一つで、言葉と言葉が繋がって音が変化したり消失したりすることを指します。例えば、「pick it up」は、英語で発音するときに「ピック」「イット」「アップ」とは言いません。「ピキラッ(プ)」のように発音し、「イット」の音は消失してしまいます。
今回は、このリンキングの重要性、ルール、効果的なトレーニング方法についてご紹介します。
どうして「リンキング」が重要なのか?
「リンキング」はあまり学校などでは教わらないことかもしれませんが、リスニングをする際に非常に大切な知識です。
いくら沢山の単語を知っていても、どのように発音されるか分からない、またはこのようなルールに慣れていない限りは、なかなか英語が聞き取れないということが起こり得ます。
知っている単語を聞いて理解できるようにするためにも、このリンキングのルールに慣れることが大変重要です。
「リンキング」が起こるとどうなるのか?
単語と単語の音が繋がり、単語の切れ目がわかりにくくなります。また、冒頭でご紹介した「pick it up」をはじめ、リンキングにはいくつかのルールがあります。
今回は大きく分けて3つご紹介します。
子音+母音
pick it up:「up」や「on」が母音から始まるので前の音と繋げて「ピキラッ(プ)」のように発音します
母音+母音
go ahead:「go」の最後の音と「ahead」の最初の音が繋がり [w]「ワ」の音が入ることで「ゴゥワヘッド」のように発音します
*「go」は「ゴー」ではなく「ゴゥ」のように発音します
子音+子音
about you:「about」の最後の「t」を発声せず、「you」の「y」に繋げて「アバウチュー」のように発音します
どのようなトレーニングが効果的か?
リンキングに慣れるためにはシャドーイングが大変効果的です。
シャドーイングでは英語を聞きながらそれを真似して発音します。聞こえてくる英文のすぐ後ろを追いかけるものですが、大事なことは後を追いかけようと意識的に「音」を聞くことです。イントネーション、アクセント、発音、ストレス、音の連結や弱化、間の取り方、話し手の感情などをそのまま真似ることを意識してみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
英語の音声変化には「リンキング」以外にもいくつかあり、例として「リダクション(脱落)」や「アシミレーション(同化)」などがあります。 いずれも理解を深めることでリスニング力の向上に繋がりますので、ぜひ調べてみてくださいね。