あなたは、「クリティカルリーディング」という学習法をご存知ですか?
英語の読解力を鍛えるために効果があるとされている、この「クリティカルリーディング」を英語学習の中に取り入れられている方は実は少なくありません。
「クリティカルリーディング」、これを直訳すると「クリティカル(批判的)」に「リーディング(読むこと)」となりますが、具体的にどのようなものなのでしょうか。
そこで、今回はこの「クリティカルリーディング」についてご紹介いたします。
「クリティカルリーディング」とは
突然ですが、読書感想文を書く際、あなたならどんな情報が必要ですか?恐らく、必要な情報は以下の3つが一般的なのではないでしょうか。
•話の概要
•作者の意図
•読書の感想や意見
このように、読書感想文は話の概要や作者の意図を想像しながら自分の意見を書き上げます。
一方、「クリティカルリーディング」では、読書感想文とは違う視点でストーリーを追っていく必要があります。
例えば、作者はこのように述べているが、そもそも作者の考え方は正しいのか、見方に偏りがないかなど、「クリティカル(批判的)」に「リーディング(読むこと)」を行うことが求められます。
このように、作者によって述べられている内容を鵜呑みするのではなく、その内容を理解や精査を行い作者とは違う考え方が存在しないかどうかを考えるといった学習法です。
英語力と「クリティカルリーディング」の関係
さて、「クリティカルリーディング」について少し理解をしていただけたところで、疑問が生まれますよね。
なぜ「クリティカルリーディング」が英語の読解力を鍛えるために効果があるとされているのか?こちらについて詳しく説明していきます。
英語のネイティブスピーカーと何かの話題について議論をしている時、彼らが持っている英語力だけでなく、物事に対しての意見や物の見方に圧倒されたことはありませんか?
特にアメリカでは、小学生のうちから、この「クリティカルリーディング」を実践しており、高校や大学ではディベートの授業があります。つまり、英語力が十分であっても、自分の意見を述べる力を鍛えなければ、対等に話すことは難しいということが言えます。
英語力を鍛えると同時に「クリティカルリーディング」を実践し多角度から物事について意見を述べるための訓練を行う必要があります。この訓練により、英語を活用して世界中の人と討論ができるようになると言っても過言ではないかもしれません。
英語で「クリティカルリーディング」実践する時のポイント
英語学習において「クリティカルリーディング」を実践する際、以下のポイントに注意しましょう。
•作者の意図を読み取り、ある人種や属性に偏った意見ではないか
•表現方法に誤解が生まれていないか
•自分で表現する同じトピックをどのように表現するか
世界では日本とは異なり多民族国家の国が多く、書物によっては人種や属性によって意見や参考資料に偏りがある場合があります。常に「クリティカル(批判的)」な視点でリーディングを行うことで、英語力の飛躍だけでなく自分の意見や主張を発信するスキルが身に付くはずです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回は、英語の読解力を鍛えるために効果があるとされている「クリティカルリーディング」についてご紹介いたしました。「クリティカルリーディング」は通常の読書と異なり、作者が記載している情報を理解、精査を行い、作者とは違う考え方が存在しないかを考えるトレーニングです。
日本ではあまり意見や主張を述べることが好まれない文化や風習がある中、一方で、世界では自身の発言やアイディアを多く求められます。
意見を求められるシーンも日本より多く、語学力だけではないところでつまずいてしまう日本人も少なくないのではないでしょうか。是非この機会に、英語力だけでなく、「クリティカルリーディング」で思考力や発言力を磨いてみてはいかがでしょうか。