日本ではどこのチャンネルを見ても芸人が色々なネタを披露していますよね。最近はネットなどで海外のドラマやトークショー番組などを見る機会もあるのではないでしょうか。今日は日本と海外のお笑いの違いについてご紹介します。
日本のお笑いの特徴
日本のお笑いは、一般的に漫才が多いですよね。この漫才は、ボケ担当とツッコミ担当の二役からなり、ボケに対してツッコミを入れてボケをただしています。また、使うネタも広範囲に渡ります。
海外のお笑いの特徴
一方で海外では、スタンドアップコメディが一般的です。日本とは異なり、コメディアンが舞台に一人で立ち、一人でしゃべりつくすスタイルを取っています。扱うネタも大体決まっていて、政治、人種、下ネタの話が多いです。
そもそも英語には、ボケとツッコミの訳語自体が存在しないようですよ。
コンテクストの壁による要因
日本と海外のお笑いの違いをもたらす最大の要素が言語のコンテクスト性にあるようです。一般的に日本語は高コンテクスト言語、英語は低コンテクスト言語に分類されます。
コンテクスト(文脈)とは、その言葉が直接持つ意味とは別にさらに共通意識として付加されている情報のことです。
例えば『大阪のおばちゃん』という言葉が指す意味は、直接的には『大阪在住の女性』という意味しか持ちませんが、
さらにそのイメージから『元気な、押しの強い、おしゃべりな、よく笑う、ヒョウ柄が好きな』といった情報も伝わります。
しかし外国人に『大阪のおばちゃん』と伝えても『大阪在住の女性』という意味しか持たず、それ以外の情報は一切持たない言葉になります。
全ての国がそれぞれこのようなコンテクストを持っていると言われています。
そして日本の笑いはこのコンテクストと非常に密接な関係にあると言えます。
特に日本人が大好きな『あるあるネタ』はまさにその象徴とも言えます。
『あるあるネタ』は当然ながらコンテクストを共感している者同士だから笑えるのです。
しかも日本という国は使用する言葉も一つしか無い、皆とても似た文化的バックグラウンドを持つ国民であります。
一方で海外は、たくさん話して説明します。これは、低コンテクスト言語の英語では、ちょっとしたニュアンスの違いも言葉で説明しなければ、相手に伝わらないため、言葉をたくさん発するという背景の表れと考えられています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
アメリカの笑いのレベルと日本の笑いのレベルがどちらが高いか?などという議論が発生することもありますが、上記のような理由でそもそも両者を比較することは非常に難しいものなのではないでしょうか。コンテクストに依存しないお笑いを理解できるようになることがグローバルパーソンへの第一歩かもしれないですね。