同じ英語でもイギリス英語とアメリカ英語って発音や単語に違いがありますよね。
ただし、イギリス英語といってもその種類は一つではありません。イギリス英語の中でもエリアによってアクセントの違いや方言がたくさんあります。今回はイギリスの方言について連合国家、エリア別ご紹介いたします。
イギリスとは?
まず初めに、イギリスの正式名称をご存知でしょうか?
「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」“United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland”です。
この「グレートブリテンおよび北アイルランド連合王国」はイングランド(England)、ウェールズ(Wales)、スコットランド(Scotland)、北アイルランド(Northern Iceland)の4つの国から成立する連合国国家となっています。各構成国にはそれぞれ首都があり、自治権もそれぞれの国にありますが、公用語として英語が使用されています。
「イングランド(England)」
1. RP(容認発音)、クイーンズイングリッシュ
オックスフォード英語辞典では、容認発音(RP)は「南イングランドの教養のある人々の英語を基にしたイギリス英語の標準発音」と定義されています。RPは英国王室の話す英語であることから、“クイーンズイングリッシュ”や“ポッシュアクセント”と呼ばれることもあります。イギリス人の大部分はこんな風に話すことはないのですが、RPは映画では広く用いられています。”ノッティング・ヒルの恋人”はイギリス映画の有名な映画の1つですよね。また“ハリー・ポッター” シリーズや“英国王のスピーチ”などもクイーンズイングリッシュの代表例です。
2. コックニーアクセント
コックニー訛りは東ロンドンの労働者階級の言葉です。コックニーには、“hospital”などの単語で頭にある“h”の音が消えたり、“th”の発音が“f”の音に変わったりするという特徴があります。また、thをfに代えて発音したり、AやEの母音を伸ばして発音します。
3. スカウスアクセント
リバプール出身の人は、スカウサーまたはリバプーディアンと呼ばれており、彼らの方言はスカウスと呼ばれています。リバプリアンは、“What’s that?”の代わりに“woss dtha?”と発音し、AとYと強調させて発音をします。スカウスに特徴的なのは、“t”の音が“r”に聞こえる鼻にかかったような発音です。
4. ヨークシャーアクセント
ヨークシャー訛りは、イングランド北部にあるヨークシャーで使われています。Uの発音が他と大きく異なり、彼らは、Uを“uh”と発音せず“ooh”と発音し、Cutを“cuht”、Bloodを“blohd”と発音します。“class”などの単語で“a”が短く発音されることなどがあります。イギリスの人にとってヨークシャー訛りはかっこよく、聞き取りやすいアクセントだと言われています。
5. ジョーディーアクセント
ジョーディーは、イングランド北部のニューカッスル辺りで話されている有名な訛りです。デンマーク半島に近いため、ジョーディーにはデンマーク語に近い音の言葉があります。例えば、bairnとbarnという単語はそれぞれジョーディーとデンマーク語で「子ども」を意味します。他のイングランド人たちはジョーディーを聞き取るのにとても苦労するそうです。
「ウェールズ(Wales)」
ウェルシュアクセントは母音を強調するためにやや長めに発音します。また、特徴の1つが「r」の発音です。スペイン語の「r」のように、舌を震わせながら発音します。例えば、bright ⇒ brrightなどというように発音します。
「スコットランド(Scotland)」
スコティッシュイングリッシュの特徴は、“o”の発音が“ae”に変化することです。また、“it”や“cannot”などの単語の語末にある“t”の音が消えるのも特徴です。
「北アイルランド(Northern Iceland)」
北アイルランドの首都、ベルファストのアクセントは文章の最後が下がります。「Lay」は「レイ」ではなく、「レー」にないます。「Great」は「グレイト」ではなく、「グレート」になります。つまり、二重母音は単母音になる傾向があります。その他にも「forest」(フォレスト)の発音は「フォーレスト」などのように他地域にはないアクセントが特徴的です。
まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はイギリス英語の方言についてご紹介いたしました。日本にもそれぞれ地域によって訛りやアクセントがあるように、他の国々でも同じ現象が存在するんですね。
是非イギリスへ訪れた際にはアクセントの違いに注目してみるとより理解も深まるかもしれません。実際のところ、イギリス国内でも40ほどの訛りが存在するそうですよ。