あなたは、アメリカ英語とイギリス英語の違いについて考えたことはありますか?

違いがあることは知っていても、実際にどのような違いがあるのかはあまりご存知でない方も多いのではないでしょうか。

今回は、その具体的な違いについてご紹介いたします。旅行先や留学先によって使い分ける必要があるものも中にはありますので是非注意してみてください。

 

そもそも同じ英語なのになぜ違うの?

アメリカ英語とイギリス英語でなぜ違いがあるのか、これには諸説ありますが歴史的な関わりがあることは間違いないでしょう。以下のような文化人類学の定説があります。

文化や言語は遠隔の地に温存される。そして、発祥地と伝承された地では発祥地のほうが変化が早い。

英語はイギリスが発祥地ですが、歴史が流動的に変わっていった中で英語がアメリカ大陸にまで渡り、そこでイギリス英語が変化した英語、つまりこれがアメリカ英語に当たるのですね。

単語の違い

イギリス英語とアメリカ英語の大きな違いの一つは、単語です。2つの間で異なる英単語は、約4000語もあると言われています。

どちらも使っても意味は通じるものもありますが、中には通じないものもあるので注意が必要です。

ここでは、代表的なものをピックアップして見ていきましょう。

 

休暇

(米)vacation (英)holidays

アパート

(米)apartments (英)flat

炭酸

(米)soda (pop / soft drink) (英)fizzy drink

掃除機

(米)vacuum  (英) Hoovers (掃除機のブランド名)

地下鉄

(米)subway (英)underground

繁華街

(米)downtown (英)city center

薬局

(米)drugstore / pharmacy (英)chemist / pharmacy

伝票

(米)check (英)bill

エレベーター

(米)elevator (英)lift

1階

(米)first floor (英)ground floor

トイレ

(米)bathroom / restroom (英)toilet / lavatory

ガソリン

(米)gas / gasoline (英)petrol

ズボン

(米)pants (英)trousers

祝日

(米)public holiday (英)bank holiday

ポテトチップス

(米)chips (英)crisps

 

 

綴り(スペル)の違い

単語は同じでも、スペルが異なるものもあります。これらは、知っておくだけでも混乱することなく理解できるかもしれません。

(米)color (英)colour

行動

(米)behavior (英)behaviour

組織

(米)organize (英)organise

中心

(米)center (英)centre

旅人

(米)traveler (英)traveller

記憶する

(米)memorize (英)memorise

議論

(米)argument (英)arguement

飛行機

(米)airplane (英)aeroplane

くちひげ

(米)mustache (英)moustache

疑い深い

(米)skeptical (英)sceptical

関係

(米)connection (英)connexion

アルミニウム

(米)aluminum (英)aluminium

巧みな

(米)skillful (英)skilful

もともとの単語の原型は残っていることが多いので、大きな違いはありませんが知識として持っておくとどちらに出会っても理解することができますね。

 

発音の違い

アメリカ英語とイギリス英語では、アクセントとイントネーションが大きく違います。日本語でも、出身地によって方言や訛りがある場合がありますよね。

アメリカ英語では、文節と文節をつなげて発音する(リンキング)ことで、発音する音が無くなったり変化したりします。字面と実際の音とが大きく異なるのがアメリカ英語です。

一方、イギリス英語では、一語一語をきちんと発音します。また、音の強弱が強いのが特徴です。

リスニング学習時に、音源がアメリカ英語なのかイギリス英語なのか意識して聴いてみるのも良いかもしれませんね。

 

文法の違い

文法にも違いがあります。これについても様々な違いがありますが、ここでは代表的なものを1つご紹介いたします。

それは、時制の違いです。アメリカ英語とイギリス英語では、現在完了形の使い方に違いがあります。

イギリス英語はアメリカ英語に比べて、現在完了形(have + 過去分詞)を使う頻度が非常に高いです。

一方、アメリカ英語では過去形を使うのが主流です。

 

イギリス英語

I have lost my wallet last night. – 昨晩、財布をなくしました。

この場合は過去に財布をなくし、現在も見つかっていないという表現になります。

 

アメリカ英語

I lost my wallet last night. – 昨晩、財布を失くしました。

こちらは、過去に財布をなくし、今その財布が見つかったかどうかは述べていません。

 

ニュアンスの違いですが、アメリカ英語とイギリス英語の違いを理解していないと混乱する場合もありますので、覚えておくと便利です。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?今回は、アメリカ英語とイギリス英語の違いについてご紹介いたしました。これらの違いが分かるようになってくると、英語学習も奥深くなり、より理解も深まるかもしれませんね。この機会に是非、英語学習時にこれらの違いを意識してみてはいかがでしょうか。