日本語の「相談する」は様々な状況で使える便利な表現ですが、英語では、自分の悩み事などを誰かに相談するとき、逆に何かに困っている友人・知人の相談に乗ってあげる時、または深刻な問題を専門家に相談する時など、状況に応じて表現の仕方が違います。今回は、「相談する」や「相談に乗る」という表現についてご紹介します。
1.Advice
「相談に乗る・する」
“Advice(アドバイス)”は日本語でもよく使われる単語ですが、英語では基本的に助言を求める時や助言をするという意味で使われます。何かを決断する前に人の意見を尋ねるニュアンスが含まれ、専門的な事から日常的な悩み事まで幅広い状況で使われます。
・Give someone advice
・Need (one’s) advice
・Ask for (one’s) advice
の組み合わせがよく使われます。
例:
・I was wondering if you could give me some advice?(相談に乗ってくれますか?)
・I need some advice on business.(ビジネスについて相談に乗って欲しいのですが。)
・You should ask Mike for some advice.(マイクさんに相談したらいいと思います。)
2.Consult
「(プロ・専門家)に相談にする」
“Consult”は弁護士や会計士など、ある分野において専門知識を持っている人に助言を求める状況で使われます。やや固めな表現なので、日常的な悩みを友達や知り合いに相談するような状況では使われません。例えば、手を骨折した人に対し「You should consult with a hand specialist(手の専門医と相談したほうが良いですよ)」という具合で使われます。
・(専門家)に相談する:Consult (with) ~
・~について相談する :Consult on/about ~
友達や知り合いに「専門家と相談したほうが良い」と助言する場合、“See”がよく使われます。
例:
・That is something you need to consult with your lawyer.(それは弁護士に相談したほうが良いことだと思います。)
・You still have a fever? You should go to see a doctor.(まだ熱があるの?医者に相談したほうが良いよ。)
・Who should I consult about that?(誰に相談すれば良いですか?)
3.Talk to you
「相談をする」
直訳すると「あなたと話す」になりますが、一般的な日常会話では、誰かと相談をしたい時に「I need to talk to you.」がよく使われます。アドバイスを求める時もあれば、単に自分の悩みや考え事を聞いて欲しい時にも使われます。必ずしも相手の助言を求めているわけではない事がポイントになります。
・〜について相談する:Talk to someone about ~
「Talk it over」も相談に乗って欲しい時に使われるフレーズですが、特別に深い相談話の場合に使われます。
例:
・I need to talk to you. Are you busy right now?(相談したいことがあるんだけど、今忙しい?)
・There’s something I want to talk to you about.(相談に乗って欲しいことがあるのですが。)
・I’m struggling financially right now. Can I talk it over with you?(今、お金に困っているのですが、相談に乗ってくれますか?)
4.気軽に相談する時のフレーズ
「少し聞きたいんだけど・・」というニュアンスの気軽な質問や、相手の意見を聞きたい時、友人や家族など身近な人との間などで使えるフレーズを紹介します。
(1)Do you have a minute?(ちょっといいですか?)
直訳すると「1分時間ありますか?」となります。手短に聞きたいことがあるときは、このように相手に聞くところから始めるといいでしょう。ラフな質問なので友人間や同僚に使うのにぴったりです。
(2)Can I ask you something? I need some advice.(ちょっと聞いてもいいですか?アドバイスがほしいんですが。)
「Do you have a minute?」と似た表現で、「Can I ask you something? 」が使われます。相手に質問を投げかけるときのクッション言葉として最適です。
(3)May I speak with you about something?(少しお話したいことがあるのですがいいですか?)
「Do you have a minute?」よりも少し丁寧に相手にアプローチするフレーズです。先生や上司などに話し始める時に使える表現です。
5.I’m always here for you
「いつでも相談に乗ります」
直訳すると「私はあなたのためにいる」を意味し、何かに苦労したり悩み事を抱えている相手に送る励ましのフレーズです。また、相談に乗ることだけを意味するのではなく、「何か必要であれば力になる」のニュアンスも含まれます。「Talk to you」と同様、必ずしもアドバイスを求めている訳ではなく「話を聞いてあげる」といった意味合いがあります。
「You can (come) talk to me anytime」も「いつでも相談に乗るよ」を意味し、「I’m (always) here for you」の後によくセットで言うフレーズです。
例:
・I’m always here for you. You can come talk to me anytime.(いつでも相談に乗ります。)
・I’m here if you need someone to talk to.(相談相手が必要であれば、いつでも話を聞いてあげるよ。)
・I’m always here for you. Call me if you need anything.(いつでも相談に乗りますので何かあったら連絡してください。)
まとめ
いかがでしたでしょうか。海外でも日本と同じように人に相談したり、助言をもらう機会は多くあります。
誰かに相談したいと思ったら、今回ご紹介したフレーズを使いながら気軽に周囲の人に声をかけてみましょう。